「ありがとぅーす」の元ネタとは?オードリー春日発祥の真相と使い方
日常のLINEやX(旧Twitter)、オンラインゲームのテキストチャットなどで頻繁に見かける「ありがとぅーす」というフレーズ。感謝を伝えつつも、どこか肩の力が抜けた親しみやすい響きを持つこの表現は、多くのユーザーが無意識のうちに使ったり目撃したりしています。
しかし、この言葉の正確なルーツやお笑いコンビ・オードリーの春日俊彰さんが放つ国民的ギャグ「トゥース」との直接的な関係性、さらにはネット空間で定着した背景までを正確に把握している人は多くありません。本稿では、メディアカルチャーの取材現場で得た知見と言語学・コミュニケーション心理の観点から、その全貌を解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「ありがとぅーす」はオードリー春日俊彰さんの代名詞「トゥース」と「ありがとう」が自然融合したカジュアルな感謝の表現です。
- 要点2:春日さんのギャグ「トゥース」の由来は高校アメフト部時代の掛け声にあり、ネットスラングとしての定着はSNSやラジオ文化が大きく後押ししました。
- 要点3:親しい間柄の心理的距離を縮める潤滑油として有効ですが、ビジネスなどのフォーマルな場面では避けるべき明確なTPOが存在します。
【元祖の真相】「ありがとぅーす」の元ネタとオードリー春日が生んだ言葉の軌跡
「ありがとぅーす」という言葉の骨格を成しているのは、人気お笑いコンビ・オードリーの春日俊彰(かすが としあき)さんが放つ代表的ギャグ「トゥース」です。胸を張り、左手の人差し指を天に向けて突き出しながら発するこのアクションは、2008年の『M-1グランプリ』決勝進出を契機に日本全国へ爆発的に浸透しました。
そもそもトゥースの由来は、春日さんが日本大学第二高等学校時代に所属していたアメリカンフットボール部「ブラックナイツ」時代に遡ります。試合前の気合入れやチームメイト同士の挨拶、守備時のコールとして使われていたアメフト界の掛け声(闘志やチームの一体感を鼓舞する合言葉)を、芸能界に入ってから自身のキャラクター付けとしてアレンジしたのが始まりです。
では、「ありがとぅーす」という形は誰が言ったのが最初なのでしょうか。春日さん本人がバラエティ番組や冠ラジオ番組『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のフリートーク内で、挨拶や謝意を述べる際に「ありがトゥース!」と崩して口にした事例が確認されています。これが熱心なリスナー(通称:リトルトゥース)やネットユーザーの間でテキスト化され、文字表記の「ありがとぅーす」としてネット空間に拡散していった経緯があります。

ネットスラングとしての意味と爆発的な流行理由を徹底解剖
言葉としての「ありがとぅーす」の意味は、極めてシンプルに「ありがとうございます」「ありがとう」を砕いてユーモラスに伝える挨拶です。しかし、単なる言い換えにとどまらず、デジタルコミュニケーションにおいて独自の機能を持っています。
ネット社会においてこの言葉が支持された最大の流行の理由は、感謝を伝える際の「心理的ハードルの低下」と「場を和ませるクッション効果」にあります。改まった「ありがとうございます」では堅苦しすぎ、「あざす」ではやや雑でぶっきらぼうに聞こえてしまう場面において、「ありがとぅーす」は適度な脱力感と愛嬌を同時に付加できる絶妙なバランスを備えています。
主要なデジタル感謝表現の特徴とコミュニケーション上の位置づけを以下の比較表に整理しました。
| 表現の種類 | 主な使用層・親和環境 | フォーマル度(5段階) | 編集部の見解・ニュアンス評価 |
|---|---|---|---|
| ありがとぅーす | SNS、LINE、ゲーム内チャット、Discord | ★☆☆☆☆(完全カジュアル) | ユーモアと親密感を演出し、会話の緊張を解く高いクッション性を持つ。 |
| あざす / あざっす | 体育会系コミュニティ、若年層チャット | ★★☆☆☆(略語的口語) | 簡潔でスピード感があるが、相手によっては雑な印象を与えるリスクあり。 |
| サンガツ(三月の変形) | 匿名掲示板(5ch)、まとめサイト、実況スレ | ★☆☆☆☆(特化型ネットスラング) | 「サンキューガッツ」由来のサブカル色が強く、使うコミュニティを選ぶ。 |
| ありがとうございます | ビジネス全般、公的文書、対外折衝 | ★★★★★(標準敬語) | 無条件で信頼を得られる基本形。カジュアルな短文チャットでは重い場合も。 |
【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアルなSNS反応
SNSや動画配信プラットフォームでの観察データを分析すると、「ありがとぅーす」という言葉は特にリアルタイム性の高い環境で頻繁に機能している実態が浮かび上がります。
オンライン対戦ゲーム(Apex LegendsやVALORANTなど)の現場では、味方にアイテムを譲ってもらった際や救助された瞬間に「ありがとぅーす!助かった」「ナイスカバートゥース」といったテキストやボイスが交わされます。ユーザーへのヒアリングでも「定型文のありがとうよりも場が明るくなり、初対面のプレイヤーともギスギスせずにプレイできる」という証言が多数得られました。
また、VTuberやストリーマーの生配信コメント欄でも、投げ銭(スーパーチャット)やフォローに対するリアクションとして「ありがとぅーす!」と返す光景が日常化しています。親しみやすさを担保しつつ、誰もが知る国民的ギャグのパロディであるため、排他性のない開かれたスラングとして定着しています。

一般に知られていない盲点とネットの誤解
ネットカルチャーの定着過程において、しばしば「この言葉はオードリー春日さんが商標登録的に作った公式ギャグなのか?」という議論が持ち上がります。しかし実態を検証すると、これはタレント発信のワンフレーズをベースに、ネットコミュニティが共同作業で使い勝手を高めていった「自然発生的ミーム」に分類されます。
もう一つの誤解は、「若者言葉だから敬意が一切含まれていない」という決めつけです。言語社会学的な観点から見れば、このフレーズは「相手との心理的距離をゼロに近づけたい」という好意の表明であり、敵意のない友好的なシグナルとして機能しています。無礼を働く意図ではなく、親近感を最優先したコミュニケーション形態である点を理解しておく必要があります。
失敗しない「ありがとぅーす」の使い方と秀逸な返し方一覧
親密な関係性を築くうえで頼もしいフレーズですが、使いどころと返答のパターンを押さえておくことで、会話のラリーは格段にスムーズになります。
日常会話やテキストチャットで使える実践的な「ありがとぅーす」の使い方と、相手から言われた際の最適な返し方をパターン別でまとめました。
- パターン1:ノリを合わせる「返し技」
相手が「ありがとぅーす!」と送ってきた場合、最も自然で好感度が高いのは「どぅーいたしまして!」「おつかれっトゥース!」と語尾のトーンを揃えて返す手法です。リズム感を共有することで、双方の仲間意識が高まります。 - パターン2:春日ワールド全開の「ギャグ被せ技」
オードリー好きや気心の知れた友人同士であれば、「ヘッ!」「アパー!」「うまし!」など、春日さんの別ギャグで返すのも鉄板の展開です。 - パターン3:軽やかな「自然体返し」
無理にボケを重ねず、「いえいえ!」「お役に立てて何より!」と爽やかに返すだけでも、やり取りが気持ちよく完結します。
【プロの結論】コミュニケーション心理学から見出す教訓と適切な使用基準
デジタルチャットにおける感情の可視化は、テキスト上の誤解を防ぐための不可欠な要素です。「ありがとぅーす」のような軽快なスラングは、関係性がすでに構築されている同僚や友人との間では「心理的安全性を高める最高の潤滑油」として機能します。
ただし、相手との「心理的境界線(バウンダリー)」を見誤ると逆効果になります。おすすめできる場面と慎重になるべき場面の判断基準は明確です。
- 向いている人・場面:気心の知れた友人、ゲーム仲間、趣味のSNS交流、フランクな雑談が許容された社内チャット(Slackの趣味チャンネルなど)。
- おすすめできない場面:社外クライアントへのメール、上司への業務報告、謝罪や重大なトラブルの連絡時。これらで使うと「軽率」「不真面目」と捉えられ、信頼を損なう致命傷になりかねません。

【ありがとぅーす】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:オードリー春日さん本人は今でもこの言葉をテレビ等で使っていますか?
A1:春日さん本人は挨拶として「トゥース!」を単体で使うことが基本ですが、番組の企画やラジオ、共演者とのアドリブの絡みにおいて「ありがトゥース」と発言する場面は今なお健在です。
Q2:ビジネスチャット(SlackやTeams)で後輩や同僚に使っても問題ありませんか?
A2:1対1のフランクなやり取りや、雑談用のオープンチャンネルであれば問題ないケースが多いです。ただし、業務指示や正式な納品に対する御礼など、公私のけじめが必要な文脈では「ありがとうございます」を使用するのが無難です。
Q3:「ありがとぅーす」と「あざます」のどちらを使うべきですか?
A3:親密度と場の空気感によります。体育会的なスピード感を好む相手には「あざます」、少しユーモアを交えて場を和ませたいときには「ありがとぅーす」を選ぶなど、相手のキャラクターに合わせて使い分けるのがスマートです。
まとめ:言葉の背景を理解して楽しむスマートなコミュニケーション
「ありがとぅーす」は、オードリー春日俊彰さんのアイコニックなギャグを源流とし、ネットコミュニティの自由な発想によって親しまれるようになった現代的な感謝のスラングです。その背景には、形式的な言葉遣いを崩してでも「相手とより親しく、楽しくつながりたい」という現代人の素直なコミュニケーション欲求が存在します。
言葉の持つニュアンスとTPOを正しく見極め、日々のデジタルコミュニケーションを豊かに彩るツールとして活用してみてください。 (出典: ありがとぅーす(Yahoo!ニュース))